薬剤師のブログ

こんにちは、野村クリニックの薬剤師です。

今回のテーマは、「亜鉛」です。
なぜなら、亜鉛はけがを治す無機塩類であると聞いたからです。
しかし、なぜけがを治すのかいまいちピンときません。
なので、今回は「亜鉛」について調べてみました。

<亜鉛は>

人体に必要なミネラルの一種で、
成人の体内に約2g含まれています。
タンパク質の合成に関与しているため、
ほとんどは筋肉と骨に含まれていますが、皮膚、肝臓、すい臓、前立腺など多くの臓器に存在し、
さまざまな酵素の構成要素となっています。

<主な亜鉛の体の中での働きは>

〇タンパク質を合成する。
〇DNAの合成をする。
〇新しい細胞の必須ミネラルである。
〇活性酸を除去する酵素の構成成分の一つである。
〇味覚細胞のタンパク質の構成成分である。
〇免疫を教育する胸腺を維持する。
〇マスト細胞からのヒスタミン等のケミカルメディエーターの分泌を促進する。

などがあるそうです。

<厚生労働省の推奨する摂取量は>

健常者の場合、
成人男性なら→1日あたり11㎎
成人女性なら→1日あたり8㎎
14~18歳の男性なら→1日あたり11㎎
14~18歳の女性なら→1日あたり9㎎  だそうです。
詳細は厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』eJIMが作っている表を参考にしてください。
ちなみに、どんな食べ物に多いのかについてですが、
牡蠣が一番最適だそうです。
それ以外だと
〇赤みの肉
〇鶏肉
〇魚介類
〇朝食用のシリアル類
が亜鉛を多く含んでいるそうです。
また、
〇豆類、ナッツ類
〇全粒の穀物
〇乳製品
これらもある程度亜鉛を摂取できる食べ物だそうです。

以上、亜鉛について調べてきましたが、
タンパク質を作るのに必要なミネラルだったので、
傷を治すだけでなく、免疫を維持するのにも必要だったり、
味を感じる味蕾を守るためにも必要なミネラルだったことが分かりました。
やはり亜鉛も、毎日しっかりと摂取した方がいいみたいです。
なので、牛乳をしっかり飲んで、時々シリアルも食べようと思います。


なお、余計なことかもしれませんが、
亜鉛を含んでいるサプリなどを使って、長期的に亜鉛の過剰摂取を行った場合、
亜鉛が多すぎて銅が吸収できず、銅欠乏症になり、腕や脚にしびれや脱力感を含む神経学的異常を起こすなど、あまり好ましくないことが報告されています。
安易にサプリを使うのではなく、できるだけ食事から摂取した方がいいそうです。
ですので、サプリを使う場合は、長期に使い続けるのではなく、土日はお休みにするなどの休薬期間を置くことをお勧めしておきたいと思います。

以上、薬剤師の独り言でした。

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