ゆっくりと寒くなる今年は衣替えをしていいものか悩んでいましたが、
流石に最近の朝方は寒かったのでジャンバー?を引っ張り出して防寒対策を始めました。
こんにちは、野村クリニックの薬剤師です。
今回は寒くなると出てくる厄介者ののインフルエンザウイルスについて考えたいと思います。
というか奴らは今年いまのところあまり流行ってません。
なので、インフルが出るたび「遂に来たか!!」と肩透かしをくらう毎日です。
(いや、感染拡大しないならそれに越したことはありませんが、、、、)
なぜ、そんなにインフルエンザにビクビクしているかというと、
(仕事量が半端なく多くなるので勘弁してほしい!!というのもありますが、、、)
南半球のほうで例年になくインフルエンザが拡大したので注意してほしいという連絡があったからです。
この場合、今年はなぜか感染症が多く、
マイコプラズマや感染性胃腸炎、溶連菌感染症、ノロウイルスなどの感染症で1年中咳止め、整腸剤などの薬が出回っているため、
医療機関にある風邪薬の在庫数がかなり少なくなっています。
そのためインフルエンザの患者さんに渡す薬が早々に薬不足になる可能性があるそうです。
そうならないよう頑張っていこうと思いますが、こればかりは厚生労働省に期待するしかありません。
<さて、インフルエンザとは何でしょうか?>
ウイルスです。
それもオルソミクソウイルス科に属する1本鎖RNAウイルスというちょっと不完全なウイルス?になります。なので突然変異がしやすい特徴があります。
だから、毎年毎年変化して免疫をすり抜けようとするやっかいな存在となります。
細菌であれば、いろいろな抗生物質によって、殺菌したり、増えなくしたりすることができます。
しかし、ウイルスには今のところ患者さんの免疫に頑張ってもらうための免疫を援助をする薬しかありません。
ウイルスは薬では減らせないのが一般的な治療になります。
なので大切なのは感染しないことになります。
<インフルエンザウイルスが感染するには>
飛沫感染と接触感染をすることで主に人間の喉に感染します。
<飛沫感染は>
感染した人からくしゃみや咳によって空気中に飛び出した飛沫を浴びることで感染することです。
<対策には>
〇マスクをする。
ウイルスを他人と共有しないため。
〇人が多い場所への外出を控える。
人が多い場所へ出向いてウイルスを浴びて持ち帰らないため。
〇ワクチンを打つ。
免疫にウイルスの記憶をあたえることで、ウイルスに感染しても体に起こる被害を小さくするため。
〇食事と睡眠を十分にとる。
免疫を育てるため。
〇加湿
適度な湿度の維持することで空気中のウイルスを減らすため。
〇こまめな換気
空気中のウイルスを減らすため。
〇こまめな掃除
ウイルスが付着して残りやすい埃などを取り除くため。
などが考えられます。
<接触感染は>
感染した人の手の油脂にウイルスが付着していて、ドアノブやお皿など、生活していると共通に触れる部分から接触することで感染することです。
手についただけなら感染しないのではないのかと思うのですが、実は人間は意識しないうちに顔に触れることが多くこの時に感染が成立するのだそうです。
<対策には>
手洗いです。
外出した時に付着したウイルスを取り除くにうってつけです。
以下に手洗いの厚生労働省が作ったポスターがありましたので、参考にされてください。
長々とインフルエンザについて書きましたが、
健康成人の場合は通常1週間程度で自然治癒することが一般的です。
ただし、高齢者や乳児の場合、重症化しやすく合併症など(肺炎や脳症)により深刻な事態になると死亡率も高いことから油断ができなくなります。
医療従事者としては
がんばっているお父さん、お母さんや兄弟姉妹たちに
自分が良ければいいではなく、周り(高齢者や子供)を守るため、
感染対策をしっかりするヒーローであってほしいと願うばかりです。
以上、薬剤師の独り言でした。