夜帰るときに涼しいというより寒いかな?という季節になりました。
ついに冬が近づいてきたようです。
冬と言えばお鍋の料理が美味しい季節ですが、
今、現場では感染症がごった煮になっています。
溶連菌、マイコプラズマ、コロナ、などなど
やはり、寒くなって体の温度を下げられると、免疫の力が低下して感染症に弱くなるのでしょうか、、、、
こんにちは、野村クリニックの薬剤師です。
今回は、こんなものを見つけました。
マイコプラズマがすごいことになってました。
ニュースではよく聞いていたのですが、いまいちピンと来ないので他人事な感じでしたが、
これは一度マイコプラズマについて調べておかねばと思いなおしました。
よって、今回は感染症のマイコプラズマについてです。
<マイコプラズマとは>
自己増殖能力のある最小の微生物です。
細胞壁をもっていないため、βラクタム系のお薬が効きません。
テトラサイクリン系の薬は良く効く場合があるそうです。
コレステロールや酸素を必要とする生物です。
人から分離されるものはアルギニン(栄養ドリンクなどに良く入っている)がエネルギー源となっているようです。
<マイコプラズマの感染状況>
5歳から30歳が良く感染し、特に9歳以下のお子さんに良く感染するが、
3歳以下や高齢者にはまれとされていた。
ただし、近年高齢者のマイコプラズマ肺炎は増加傾向のため注意した方がよさそうです。
<症状>
発熱、咳が主な症状です。
レントゲンで肺に影が無いかを見るのが一般的のようですが、
CTを撮影してはじめてわかったり、
気管支炎、咽頭炎、鼓膜炎といった感じで炎症部位が多彩のため、
経験のあるDrに見てもらうことをお勧めします。
<統計的流行パターン>
まず年の末あたりから、7~9歳の学童が感染し、
学童から家庭内に持ち込まれ家族内感染が頻発する傾向がある。
なお、過去には感染を繰り返していたことから抗体の維持が体内でできていたため4年に1回かかるオリンピック病と言われていたことがある。ただし現在は、この周期が崩れてなくなりつつあるという報告もある。
<潜伏期間(感染してから発症するまでにかかる時間)>
感染してマイコプラズマが症状を出すまでに1~2週間ほど時間がかかる。
<治療>
一般論では、細胞壁をマイコプラズマは持っていないため、βラクタム系の薬が効きません。
マクロライド系のクラリスロマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシンなどや
テトラサイクリン系のミノサイクリンなど
これらの薬が効果があることになっています。
が、今までたくさん使いすぎてて
これらの薬が効きにくいマイコプラズマもいるそうです。
<結論>
調べたけどこれはDrの領域でした。
熱がでて、咳が続く場合は、医療機関を受診してマイコプラズマに感染しているかの簡易検査を受けるのが一番のようです。
自己判断で合併症なんておこすと
中枢神経(脳とか神経とか)の障害がでてくるそうで、
髄膜炎、脳炎、神経根炎、ギランバレー症候群、横断性髄膜炎、小脳失調などがそれらしいです。
どれも字を見てて恐ろしい感じなので、
マイコプラズマに感染したら治療第一にされることをお勧めします。
余談ですが、、、、
現在の見解では、マイコプラズマの含んでいる脂質成分が人間の脂質成分に似ているせいで、
免疫から「こいつは敵だ!!」と自分を攻撃するようになる自己免疫疾患あるいはアレルギーを起こすことがこれらの合併症を起こしてると考えられているそうです。
以上、長々になりましたが、マイコプラズマにかかったら治療第一!!
ゆっくり休んで完治させてからお仕事をしたいと思います。
以上、薬剤師の独り言でした。