薬剤師のブログ

こんにちは、野村クリニックの薬剤師です。

今回のテーマは「溶連菌」です。
なぜなら、最近梅雨に入ったからか湿気がすごいからです。
こんな状態のときは、細菌感染症が発生しやすくなります。
特に最近ちょっと溶連菌陽性となる方が多い気がするのですが、
なぜ多くなったのかがいまいち漠然としているので調べてみました。
<溶連菌とは>
レンサ球菌属に属する菌であり、
嫌気性の細菌で熱、消毒薬に対する抵抗性は比較的低い。
医療機関等で溶連菌として扱われているのものはβ溶血性の菌のことを指す。
よって、β溶血性により咽頭炎や扁桃炎、膿痂疹などの急性の化膿性炎症を引き起こす。
また、細菌性咽頭炎の原因菌として最も高頻度に報告されている。
発熱毒素を産生する個体の場合、
免疫を無秩序に活性化させ、炎症の拡大やショックを起こすと考えられている。
また、罹患後1~3週間の間隔で急性糸球体腎炎が
罹患後1~5週間の間隔でリウマチあるいはリウマチ性の心疾患が報告されている。

とのことでした。
難しいので、簡略化すると
<溶連菌は>
空気を嫌う菌なのでのどや扁桃腺あたりを好んで感染します。
熱や消毒液に弱い菌です。
<溶連菌には>
赤血球を溶かすストレプトリジンOやストレプトリジンSを産生する力があります。
これをβ溶血性といいます。
また、発熱をさせる毒素である発熱毒素も産生します。
<このβ溶血性や発熱毒素によって>
のどの痛み
のどの腫れ
38℃~39℃の高熱 などが起こります。

場合によっては
症状が出て1~3週で、腎臓で炎症が起こったり、
症状が出て1~5週で、リウマチやリウマチによる心臓の病気が起こることがあります。

という事でした。
<感染について>
溶連菌は子供が感染することが多いですが、大人も感染します。
感染者が一人いる場合は、
家庭内感染を防ぐため、感染者の咳やくしゃみ、食品周り(感染者が使ったお皿など)に注意しましょう。
<感染したら気を付ける事>
<食事について>
のどを刺激する
〇熱い
〇辛い
〇酸っぱい
〇冷たすぎる
〇苦い  これらの食品は避けるようにしましょう。
医療機関からの報告では、炭酸飲料が症状の悪化につながった場合もあるそうです。

<よって、のど越しが良い>
〇ゼリー
〇ヨーグルト
〇ババロア
〇プリン
〇ポタージュスープ などや

<消化に良い>
〇お粥
〇煮込みうどん
〇豆腐
〇茶碗蒸し
〇白身魚  など

これらののどの刺激が少ないものを食べるように気を付けましょう。
また、食べるのがつらい場合は、水だけでも必ず摂取するよう心がけましょう。

<お風呂について>
熱が下がれば、お風呂に入ってもらって特に問題はありません。

との事でした。
湿気が多くなるとどうしても細菌感染症が増えてくるので、
できるだけ適した湿度の空間を維持し、掃除、洗濯や寝具周りを清潔に保つように工夫していきたいと思います。
おすすめは、毎日、枕にTシャツを着せて起きるたびに洗濯物に放り込むと、枕からの感染を減らせるそうです。
めんどくさいんですけどね、、、、
以上、薬剤師の独り言でした。

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