薬剤師のブログ

延岡の水曜日の感染者数の発表が先週と比べて減少しています。
前回お伝えした延岡の新規感染者数の人数が65人でした。
しかし、今回は56人に減少しています。(※R4.11.23現在)

減少したとはいえ、50人以上の感染者が出ていることから、第八波は確実に近づいていることが考えられます。
ワクチンを打つなど、感染対策をしっかりして、第八波への準備をしていこうと思います。
こんにちは、野村クリニックの薬剤師です。

今回のテーマは「ヒトRSウイルス」です。

なぜなら、人間は、寒暖差が大きい季節のため免疫が弱くなっているのに、
ウイルスは、気温が低くなり、湿度が下がると夏に比べより遠くまで感染できるようになっているため、
熱を出す子供さんが多いからです。
つまり、今回調査したウイルスは、子供がかかりやすいという特徴があります。
<ヒトRSウイルスとは>
※野村クリニック薬剤師作のRSウイルスの絵
上気道感染を起こすウイルスです。
特に冬季に、乳幼児や小児が最も感染しやすい呼吸器系ウイルス感染症を起こします。
感染経路は、飛沫感染と接触感染です。

<ヒトRSウイルスに感染すると>
発熱を伴う鼻炎や、咽頭炎をおこします。
全身症状に広がることはあまりありません。
小児の場合は、
数日間発熱や鼻水が続いたあと、
たいていの場合は治るのですが、一部悪化する場合があります。
ただし、1歳以下の子供(特に6ヶ月未満)は
重症化し肺炎などを起こすことが報告されていますので注意が必要です。

このウイルスの感染による免疫は、
不完全になることが多いため、再感染を繰り返します。
しかし、感染するたびに、体が作る抗体の量が増え、症状が軽くなることが分かっています。
よって、年長児や成人がかかるころには、鼻かぜ程度で終わることが多いそうです。

ちなみに、1歳までに半数が感染し、2歳までにはほぼ全員が感染しているそうで、
以外にポピュラーな感染症でした。

<このウイルスに対する対策は>
医療機関的には、ワクチンはありません。
たいていの場合は、対処療法を行うしかないのが現状です。
手洗い、うがいといった基本的なことをすること
1歳未満の乳幼児が感染をしたら、迷わずに一度は小児科に受診することをお勧めします。

<なお、1歳未満の乳幼児は>
以下の条件に当てはまる場合、RSウイルスに感染し重症化しやすいので特に注意してほしいと思います。
・早生児(37週未満)
・低体重児(2500g未満)
・男児
・兄弟姉妹や双子など同胞の存在
・7人以上の同居家族がいる
・妊娠中の喫煙歴
・受動喫煙
・アレルギー疾患の家族歴
・人工乳(スキンミルク)のみの授乳
・託児所・保育所の利用
・乳幼児喘息

現在は、重症化しても、抗体製剤が存在します。
上記の条件に該当する場合は
抗体製剤を使うことができる産婦人科、小児科の確認をしておくことをお勧めします。

なんか、凄くまじめな記事になりましたが、
大人にはただの風邪なので子供にうつさないよう気を付けたいと思います。
「新お父さん、お母さんには頑張ってもらいたいなぁ」と思いながら、
日々の子育ての大変さを垣間見た気がします。

以上、薬剤師の独り言でした。

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